「モリンダ ジャパンの黄木です。
産経新聞の「話の肖像画」という連載コラムが人気ですが、黒沢 潤さんという記者が、元ニューヨークヤンキースの松井 秀喜さんを取材した時のエピソードを8月2日付けの同紙の別のコラム「ゴジラ“最後の雄姿”」に書いています。松井さんといえばニューヨークヤンキースのワールドシリーズ優勝に貢献し、最近元巨人軍監督の長嶋 茂雄さんとともに国民栄誉賞を受賞した人です。
黒沢記者は松井さんの人間性に強烈な印象を受けます。インタビューで名刺を差し出した黒沢記者に対して松井さんは、「松井です」と名乗って自己紹介をしたというのです。その時の驚きを黒沢記者はこう書いています。
「ヤンキースにいた松井といえば、ニューヨークで子供だって知らない者はいない。だからこそ取材しているのに律義に自己紹介されるとは想像もしていなかった」(「ゴジラ“最後の雄姿”」より)
この話を読んで思い出したことがあります。元巨人軍の4番打者で国民栄誉賞第1号、ホームランの世界記録を持つ王 貞治さんとのエピソードです。
王さんは福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)の監督をしていましたが、胃にがんが見つかり、監督を辞さざるを得ませんでした。そして手術後、信頼するお寺のご住職からモリンダを紹介されます。王さんはご住職からモリンダについてのストーリーを聞き、またご住職からの依頼であらかじめお渡ししておいたわたしからの手紙を読んでくださいました。
ご住職からのその状況を聞いてとてもうれしく思いましたが、電話の向こうでご住職はこうおっしゃいました。「王さんはとても礼儀正しい方ですから、黄木さんに必ず電話が行きますよ。待っていてください」。期待していませんでした。まさか王さんから電話をいただくなんてあり得ないと思ったからです。
ところがそれから数日後、ちょうどわたしが社長室にいた時にカスタマーサービスから電話がありました。「王さんとおっしゃる方からお電話です」。急いでつないでもらい、「お待たせしました。黄木です」と言いました。すると王さんはこうおっしゃったのです。「わたくし、王と申します。ご住職から紹介を受けてタヒチアンノニ ジュースを飲ませていただくことになりました」
驚きました。直接電話をいただいただけでなく、ご自分から「王と申します」と自己紹介されたのです。それからの数分間は、わたしにとって至福の時でした。王さんといえばわたしにとってはヒーロー中のヒーローです。その王さんとわたしが電話で、一対一で話しているのです。
「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という句が教えるように、お二人に共通するのは、一流を極めた方ならではの腰の低さ、謙虚さです。自分を良く見せようなどという想いはさらさら見られません。
見習いたいと思います。偉ぶったり、良く見せようとしたりする必要はありません。モリンダそのものが一流であり、本物なのですから。」
素敵なお話ですね。
本物の会社、本物の方々と接していくためには自分が本物になっていかなくてはなりません。
自分を高める勉強を数多くしてきましたが、自分の学びはすべて自分の今携わっている方々から学ぶことができるわけです。
つまり、自分の周りは自分の投影であるのです。
ですから、自分が決して人を責めることも、自分が被害者意識を持つこともいらないのです。
ただ自分のまわりの現象から学べばいいのです。
そうすると日々学びがあります。
昨日のジェード塾でも、私に連絡しないで欠席したメンバーに腹を立てている自分がいましたが、それは自分がやっていることなのです。
その方を腹を立てている前に自分がしていないかと考えると決して腹を立てている場合ではないと気づくのです。
つまり、まわりの現象で自分の心が揺さぶられることは自分が以前に引き起こしていたということが投影された現象なのです。
また自分がアップラインと心を閉ざしている方がいます。
自分のアップとはつまり自分の上司でも同じで、それは自分の父親との関係が投影されています。
今の私の問題をそのまま投影している人が身近にいました。
今の私の課題は自分の夢の探求、具体的な目的、目標設定です。
それは、自分の父親が目標を立てずに日々の生活を送っている現象から、自分が投影されたものと思うからです。
目標を持って行動していたつもりでしたが、実は自分はまわりから認められたい、かまってもらいたいというエネルギーで今日まできたことがわかりショックでした。
そのエネルギーでここまで結果が出ているのはありがたいわけですが、これからはこのエネルギーを違うエネルギーに変えられていけばとてつもないことが実現できると思うのです。
現時点で、私が決めたミッションは、
「世の中の一人一人が自立した社会を創る」
というものです。
さらには、「世の中から被害者と加害者をなくす」
というミッションも掲げました。
壮大なミッションではありますが、私が父親を無意識的に責めて(表明上では感謝していましたが)いたのを気づいたときに、世の中の多くの人が無意識的に自分が被害者意識を持ってしまい、自分で自分を苦しめている方が大勢いるだろうと思うのです。
壮大な使命ですが、まずは自分の身の回りの方は私の投影であることから、まずは私が加害者、被害者にならないような生活をしていきたいと思います。