博士のつぶやき

インターミッテントファスティングと脂肪冷却除去手術。
どちらが良いですか?という質問が来ました。
これは良い質問ですね。
健康にとって脂肪細胞は大切です。
特に、皮下脂肪は健康維持に欠かせません。皮下脂肪ないと、血糖値が上がり、脂肪肝にもなりがちです。
「メタボリックヘルシー肥満」についてまとめてみました。

健康的な肥満 皮下脂肪は体に良い

脂肪を冷却除去する方法がある。エステや美容医療業界が大々的に宣伝しているので、ご覧になったかたも多いと思う。

インターミッテントファスティングのセミナー。質疑応答コーナーに、山岸昌一先生が登場されたことがあった。先生は世界一の糖化研究の権威、糖尿病の専門医。科学的根拠にもとづいた話をしてくれる。

「インターミッテントファスティングと、脂肪冷却はどちらがいいですか?」という質問に、「内臓脂肪は心疾患リスクを上げるが、皮下脂肪は良い面がある」と紹介してくれた。皮下脂肪、そんなに悪いヤツじゃない。

それどころか「肥満イコール悪」でもない。

テキサス大学のフィリップ・シェラー博士は遺伝子操作を施したマウスの研究をしている。

レプチン遺伝子(満腹な気持ちにさせる)を欠いたマウスは、130グラムほどに成長する。人間に換算すると、270kgの巨体だ。
こんな肥満マウスも、アディポネクチンを分泌させれば、病気にならない。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される長寿ホルモンで、百歳以上の方(百寿者)は多いそうだ。あの、きんさん、ぎんさんもアディポネクチンが多かった。

多くの研究者や医師は肥満を健康リスクだと考えるし、社会も肥満が健康を害することを前提に政策をたてている。

コペンハーゲン大学で肥満の遺伝学を研究しているルース博士は、「私たちは肥満でも健康を維持することができます」と述べている。

シェラー博士、ルース博士は余剰脂肪細胞の影響を遺伝子、動物モデル、およびヒト臨床で調査している。メタボリックヘルシー肥満(MHO)を定義し、それがどれほど一般的かを研究しているのだ。

ケンブリッジ大学のサダフファロッキ博士は、「肥満にはサブタイプがあり、タイプにより、有害なものもあります」と述べている。

一般的に体重を減らすように努めるべきだと彼女は言う。「体重増加と2型糖尿病のリスクには明確な相関関係があります」と。
さらに、肥満は、さまざまな癌や関節の摩耗など、代謝異常以外の健康問題に関連することも知られている。

一方、肥満の人々の多くが、病気の兆候がなく、長く健康的な生活を送っているのも事実だ。

肥満が健康障害に関連するだろう。しかし、それが病気の主要なプレーヤーあるか?と聞かれると、確証を欠く。貧困、差別、健康的な食品へのアクセスなど、健康の社会的決定要因はおそらくはるかに重要だろう。

実際、いくつかの研究では、代謝障害のない肥満の人は、肥満に関連する健康上の問題のある人よりも教育水準が高く、裕福であることが示されている。

肥満率の上昇は、アメリカで顕著だ。20年前肥満率は30%であったが、2018年は42%になっている。ちなみに、肥満はボディマス指数(BMI)30以上と定義している。これは、キログラム単位の体重をメートル単位の高さの2乗で割って計算される。

BMIと健康は明らかに関係がある。例えば、2020年の調査は、イギリスに住む300万人の成人を11年間追跡した結果だ。BMIが30から35の人々では、2型糖尿病のリスクは5倍になっていた。
BMIが40から45の場合、リスクは12倍も高かった。肥満はまた、心臓病、脳卒中、睡眠時無呼吸、特定の癌、および変形性関節症のリスクとも関連していた。

それでも、肥満であり健康な人々が多いのは、脂肪の蓄積に個人差があることが一因だろう。

腹部の深部にある過剰な内臓脂肪は、特定の臓器での炎症と脂肪の蓄積に関連しており、皮下脂肪よりも有害である。逆に皮下脂肪は皮下に蓄積され、健康を増進する可能性がある。

シェラーの実験は手がかりになる。

健康な肥満マウスの脂肪は筋肉や肝臓などの器官ではなく、皮膚の下に蓄えられている。そのパターンは、肥満の研究者や医師が人々に観察したものと一致している。大規模な人口調査によると、腹部の深部に過剰な内臓脂肪を持つ人々は、太もも、腕、および裏側の皮膚の下にある大量の皮下脂肪を持つ人々よりも健康上の問題のリスクが高い。

過剰な内臓脂肪は炎症性分子を生成している。画像研究によると、肝臓、膵臓、および筋肉の脂肪蓄積と炎症が関連していた。
対照的に、皮下脂肪は健康を育み、エネルギーの貯蔵庫として機能し、筋肉や骨のクッションとして助けている。

皮下脂肪は安全弁でもある。余分な脂肪沈着物を隠しておく貯水池のようなゾーンがないと、内臓領域に移動してしまう。リポジストロフィー症候群と呼ばれるまれな疾患は、これを鮮明に示している。この疾患では、皮下脂肪を蓄積することができず、脂肪が薄くなる。しかし、糖尿病と脂肪肝疾患を発症するのだ。

心不全や癌などの病気を見ると、痩せている場合よりも適度に太りすぎの場合の方が健康的だという科学的根拠があるが、多分、皮下脂肪が健康に寄与しているのだろう。

2005年、CDCと国立がん研究所の研究チームは、全体として、太りすぎであるが肥満ではない 人々の死亡率は、体重が正常とみなされる人々よりもわずかに低いと報告している 。

脂肪貯蔵能力の価値、および皮下脂肪自体に関する別の手がかりは、1990年代後半に導入されたチアゾリジンジオンと呼ばれる糖尿病薬から分かってきた。

興味深いことに、この薬は血糖値を下げる一方で、患者の体重も増加させたのだ。いくつかの研究は、薬が皮下領域で脂肪前駆細胞を成熟脂肪細胞に変換するのだと報告した。患者の皮下に脂肪を注入することで、炎症を軽減し、インスリン反応が改善してきた。

太っていても健康的な人々を「メタボリックヘルシー肥満(MHO)」と呼ぶ。

健康的に脂肪が体に溜まっている。脂肪を溜め込み、心疾患や糖尿病リスクを下げる遺伝子も見つかった。「IRS1」と呼ばれる遺伝子だ。これを皮切りに、62の変異体が見つかっている。この遺伝子は、炎症、エネルギー消費、およびインスリンシグナル伝達を制御する。

世界で最も太ったマウスの作成者であるシェラーは、アディポネクチンの役割を調査し続けている。彼は、炎症や線維症が多い不健康な脂肪は、アディポネクチンの生成が少ないと考えている。対照的に、マウスでは、ホルモンの過剰が皮下貯蔵容量を拡大するように見える。 アディポネクチンはマウス が加齢するにつれて代謝的に不健康になるのを防ぐようだ。遺伝子操作されたマウスの体重は通常の5倍だったが、その代謝の健康状態は細いマウスの体重と一致していた。

もう一度言うが、アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される。脂肪なくして代謝を向上させることはできない。

メタボリックヘルシー肥満( MHO)はコンセンサスを得た定義は存在しない。
定義によって、約6%から60%の人がMHOに当てはまる。女性、若い人、および35歳未満のBMIを持つ人は、MHO基準を満たす可能性が高くなる。

疫学者のマティアス・シュルツェはBMIのデータに基づいて、MHOの新しい定義を提案した。元となった研究データは約12,000人の米国成人と374,000人の英国成人を対象としている。彼らの提案する3つの基準は:
1 投薬なしの収縮期血圧が130未満
2 糖尿病がないこと
3 ウエストヒップ比が女性で0.95未満、男性で1.03未満

米国データでは約40%。英国データでは20%がその定義を満たし、14年以上にわたり、心臓病、脳卒中、糖尿病、またはその他の原因で死亡する可能性が低くなっていた。(この調査結果は、BMIが40未満の人にのみ適用されている。それを超えると、代謝の健康状態に関係なく、死亡のリスクが高くなる)。

この研究は不備も指摘されている。健康者の平均年齢は41歳で、英国のグループでは56歳だったので。ただ単に、若いだけなのを見ているのかもしれない。

「メタボリックヘルシー肥満者であるほとんどの人々は、代謝的に不健康になっていくのです」とハーバードTHチャン公衆衛生学校の肥満疫学および予防プログラムの共同ディレクターであるフランク・フーは言っている。

2018年、フー、シュルツェ は、健康やその他のデータを収集する数十年にわたるプロジェクトのデータを分析した。それは看護師の健康調査で、90,000人以上の女性の結果を調査したものだ。20年以上にすると、MHO(コレステロールと血圧のレベルが健康で糖尿病がないと定義される)の女性の84%が「メタボリックアンヘルシー」になることを発見している(ちなみに肥満でない人がアンヘルシーになる確率は67%)

MHOは不明瞭な点が多く、結論を導くのは難しい。そう言う中、コンセンサスを得ているのは、「痩せなくても、運動は良い」と言うことだ。減量しなくても、インスリンへの反応を改善し、肝臓から脂肪を取り除くことができる。運動は脂肪のためではなく、健康のためなのだ。

「3%の減量&代謝の改善」「8%の減量」のメニューがある時、多くは8%減量を選ぶだろう。おそらく社会的圧力のために、多くの人は単に痩せたいと願っているだろうから。

しかし、健康において必要なのは、肥満を切り離し、代謝を高めることだ。

肥満の人は「肥満だから不健康」だと思ってはいけない。肥満の人が不健康なのは、不健康な生活習慣が続くのが理由だ。「今の肥満」が体を悪くするわけではない。

そして、やせている人にとって大切なことは、「太っている=不健康」だと思わないことだ。太っている人は、体育館で運動しているときに、痩せている人にはない恥ずかしさを感じるかもしれない。

体重の偏見から逃れるために、人々が最初にできることの1つは、健康と肥満をきり離し考えることだ。

 

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8月のAGEレス(糖化レス)健康料理教室のテーマは「パクパク食べれる夏バテ回復料理」

8月7日土曜日 ○
8月29日日曜日 ○
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受付12時15分
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安心・安全・簡単・AGEレス(糖化レス)健康料理教室、AGE測定会を開催します

定員6名

参加費2700円(レシピ、テキスト代、AGE測定費用含む)

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