これで十分の向こう側の世界

習慣化コンサルタントの古川です。

超一流を30年研究してきた
アンダース・エリクソン。

彼の研究では、「これで充分の向こう側の世界」
を目指すのが限界的練習といいます。

面白いのがオリンピックの金メダルの話です。

1908年のマラソンの金メダリスト ヘイズの記録は、
「2:55」
だそうです。

100年経って現在のマラソンの世界記録は、
「2:02」

この100年で30%も短縮され続けてきました。
ちなみにヘイズの記録だと今ならギリギリ、ボストンマラソンへの
参加条件を満たすレベル(3:05を切った人のみ参加)です。

人間の限界はどこにあるのか分かりませんが、
短距離走でも、カールルイスより速い人間がいるのか
と思っていましたが、今、

1912年 10秒6 アメリカ リッピンコット
1968年 9秒09 アメリカ ジム・ハインズ
1991年 9秒86 アメリカ カールルイス
2009年 9秒58 ジャマイカ ウサインボルト

これもどんどんタイムが短くなっていっています。

限界を超えた向こう側の世界を目指す環境が
あるかどうかで伸びしろが変わると、
アンダース・エリクソンはいいます。

その4条件とは?

①具体的目標

具体的な数字による目標が必要だと言います。
上記で言えば、世界記録を出すには9秒58を切る
という目標があります。

でもタイムもあれば、
腕立て伏せを100回クリアするでもいい。

いずれにしても明確性が重要だということです。

これは青山学院大学を箱根マラソンで優勝に導いた
原監督も同じことを言っていました。

練習の全てのメニューは数値目標にしている。
目標は数字にしよう。

②集中力

第二条件は、徹底的に集中して
トレーニングを行なうこと。

注意力散漫であれこれ考えてやるぐらいなら
集中力が切れたら辞める方が良いといいます。

元日本代表監督の平尾誠二さんは、
海外と日本のラグビーの練習の仕方について
次のようにいっていました。

「「海外の強豪チームの練習時間は日本より圧倒的に短い。
日本だと五、六時間練習するところを海外だと二時間です。」

しかし、練習の密度が全く違います。
日本は六時間で力のすべてを使い切るように練習するので、
ある意味時間あたりに発揮する集中力が低いのです。

逆に、海外の強豪チームは練習時間が二時間なので、
最初から猛烈な動きで練習します。

ラグビーの試合は、四十分ハーフの合計八十分です。

海外の練習が合理的なのは、試合時間とほぼ同じで、
その時間内で高い集中力を発揮するところにあります。
本番と同じ緊張感でエネルギーを出し切る練習をしているのです。

まさに短時間高集中の練習法です。

③フィードバック

これは卓越したその道のプロからフィードバックを
もらい、卓越した練習の仕方、調整の仕方を学ぼうということ。

ゴルフのレッスンプロはプレイヤーより優れている必要はありません。
タイガーウッズのコーチはタイガーよりプレイヤーとして優れてい
わけではない。

では何が良いかと言えば、フィードバック。
ビデオを見ながら一番良いときのフォームを思い出し、
何度も身体に覚えさせる練習をする。

野球でも優れたコーチは、
調子がいいときはもっと右肩が下がってボールを呼び込んで
打っていた!というようなフィードバックをします。

このフィードバックは、なるべくその道の卓越した人に
もらうのが一番です。

④ストレッチ

最後は、ストレッチ。

同じことを繰り返していても、
成長は踊り場に差し掛かります。

筋トレも同じで、筋肉に限界の負荷をかけ続けると
肥大しますが、同じ負荷で筋肉が慣れると肥大しません。

能力、スキルも同じです。
敢えて、限界を超える場にチャレンジしなければ
停滞してしまいます。

アンダース・エリクソンの著書では、

タクシーの20年目のドライバーと5年目のドライバー
を調査したところ、5年目のドライバーの方が運転技術が高かった
といいます。

目的意識なく、同じ環境と負荷でただやり続けるだけでは
結果が出ないということを示唆しています。

さて、いかがでしょうか?

あなたの仕事のスキル、能力を高めるときに
この4条件を満たすために何ができるかをぜひ考えてみて下さい。

メルマガ抜粋

私たちは何かちょっと困難に巡り合うと何かのせいにしたり、
できない理由を考えがちです。

ただ、その困難の中でもきちんと乗り越えて達成している人が
いるのも事実です。

ということは自分が出来ないと思っただけで、
できると思えばできるようになります。

できないのは達成したい理由が足らないだけのようです。

目標があいまいで、散漫になり、失敗から学ぶのでなく、
失敗を失敗のまま終わらせてしまっているだけのようです。

脳は楽なほうがすきですし、今の延長線上でいるほうが
いいのです。

ただ、それだと夢を叶えることはできません。
あえて、今までやらなかったことをやって、負荷を
加えることで成長し、刺激を加えることで能力は
高まっていき、成長することで夢は叶っていきます。

困難を乗り越えてでも達成したいことは何ですか?

覚悟と決断ができれば、必ず達成できます。

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