「ヘアーサロンのTさんの幸せづくりの共同作業」

 11月を迎えました。
2021年もあと残り2か月です。
先週ご紹介した「心の3分間リフレッシュ法」を使って心を整えながら、このあわただしい2か月を有意義に過ごしたいと思います。
アメリカ留学時代、年末の2か月は時間があっと言う間に過ぎていきました。
ハロウィンが終わると感謝祭、クリスマスと続き、感謝祭とクリスマスの間には12月初旬の学期末試験が控えているのです。
4人の幼な子を抱える私たちにとって、最高に楽しく、また最高に大変な2か月でした。

 1年半続いた新型コロナウィルス感染症の感染拡大も、ワクチン接種の広まりと共に急速に下火になり、仕事や日常生活も次第に元に戻りつつあります。
何とかこのままコントロールできた状態を継続したいものです。

 さて、昨日はヘアーサロンに行って来ました。
Tさんというマスターとは彼がまだ20歳の修行中の頃からの30年来の付き合いです。
20代で自分の店を持って独立したTさんのサロンは理容室としては珍しい完全予約制ですが、いつも空きがないぐらい繁盛していて、ほとんど毎晩10時過ぎまで明かりがついています。
昨晩も終わったのは11時少し前でした。
今時珍しいです。

繁盛の理由は、確かな技術力と新しい技術やスタイルへの関心の高さでしょうか。
一度彼に切ってもらうと他の店に行けなくなるほどの腕前です。
客一人ひとりの特徴をとらえて、それに合ったカットに仕上げる。
しかも、日にちが経って少し伸びてからしっかり決まったスタイルになるという絶妙のカットです。
初めて来店した人が帰宅して、「あら、いいじゃない?今度からは他の店に行っちゃだめよ」と家族に言われるケースがよくあるのだとのこと。

そのTさん。
さぞかし休みの日は疲れて寝ているのかと思いきや、老人介護施設や寝たきりの高齢者の自宅に毎週出向いて行って、カットのサービスを提供しています。
もちろん無料奉仕ではありませんが、普段の料金よりもずっと安いです。
それを、私と会った頃からですから30年続けているのです。
昨日はその話から、彼の想いを聞くことができました。

「休みなのに大変でしょう?お金にもならないし。続ける動機は何なのですか?」
「きざに聞こえるかもしれませんけどね、やっぱり喜んでいただいていることが伝わってくるんですよ。もちろん言葉で表現できない方もいらっしゃいますけど、表情で分かるんですよね。見ていると、私まで嬉しくなっちゃいますね。だから、お年寄りの皆さんとの幸せづくりの共同作業なんですよ。」

また学びました。
人生はいつも、どなたかとの幸せづくりの共同作業なのですね。
自分独りで完成することなどない。
そう考えると、人との出逢いををもっと大事にしなければと思います。

https://modulezero.jp/news/2021%e5%b9%b411%e6%9c%884%e6%97%a5%e3%80%8c%e3%83%98%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%82%b5%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%81%aet%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%ae%e5%85%b1%e5%90%8c%e4%bd%9c%e6%a5%ad%e3%80%8d/

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