17日間にわたって熱戦が繰り広げられた東京オリンピック2020。
一人ひとりの心にいつまでも消えない深い感動を残して閉幕しました。
今、トップアスリートの数々のパフォーマンスを振り返りながら余韻に浸っているところです。
まさにオリンピックロスです。
皆さまはいかがでしょうか。
とにもかくにも無事に開催できたことを喜びたいと思います。
新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大への収束が見えない中での開催には、賛否が渦巻きました。
現に、日本における感染拡大には歯止めがかかっていないどころか、このままでは医療崩壊につながりかねない状況です。
オリンピック開催との直接的な因果関係は薄いにしても、国民の心の中に「気のゆるみ」が出たことは否めません。
「3密を避ける」、「手洗いやマスクを徹底する」、「人流を減らす」などの基本的な取り組みへのコミットメントが、特に若者の間で次第に薄れてきている事実は否定できません。
無観客で行われた閉会式では、会場となった国立競技場の周辺に大勢の人々が集まっている様子がテレビで放映されていました。
一方で、ワクチン接種を済ませた特に高齢者の感染率が大きく低下している事実は希望を与えてくれます。
接種中のワクチンの変異株への効果は未知数ですが、3回目の接種など、今後の対応を期待したいと思います。
そのうえで振り出しに戻るようですが、やはり基本的な感染防止対策への一人ひとりのさらに強力なコミットメントが必要なのではないでしょうか。
国の側では有事対応が可能な仕組みづくりが急がれます。
これまで緻密な法制度に守られてきた日本ですが、コロナ危機のような有事の際には、それが足かせになりかねません。
今こそ強力なリーダーシップが求められます。
さて、今回のオリンピックでは、女子重量挙げ日本代表の三宅宏実選手の最後の試技の後の表情に心を動かされました。
ご存じのように、三宅選手は日本の重量挙げ界を長期にわたって牽引してきた選手で、オリンピックは東京大会も含めると、2004年のアテネ大会から5大会連続出場、ロンドンでは銀メダル、リオデジャネイロでは銅メダルを獲得しました。
しかし、35歳で参加した今回、スナッチでは75キロにとどまり、ジャークは3回失敗して記録なしに終わりました。
テレビで応援していた私は、最後の試技でバーベルが挙がらなかった瞬間の三宅選手の表情に救われた気持ちがしました。
なんとも優しい笑顔だったのです。
当然悔しさもあっただろうと思いますが、その表情からは、全力を出し切ったアスリートの充実した想いを感じ取ることができました。
思わずテレビの中の三宅選手に向かって「ありがとう!お疲れさま!」と心の中で声を掛けました。
私たち一人ひとりの「人生」という名のオリンピック。
三宅選手のように笑顔で締めくくれるように、日々悔いのないように全力で取り組みたいと思います。
コメントを残す