「人生の地図」

本来ならば梅雨真っ盛りの季節ですが、日本全国が夏日という異常気象。
私も短パン・Tシャツで過ごす時間が増えました。
タヒチで過ごした日々が思い出されます。
透き通るようなラグーンと人々の優しいまなざしは、大切な思い出としていつまでも心から消えることはありません。
いつかまた訪れる機会があればと願っています。

さて、突然ですが、皆さまのお宅のトイレにはどんな本が置いてありますか。
トイレで本を読む習慣が良いか悪いかは別問題として、わが家のトイレに20年近く置かれ続けているのが2002年発行の『首都圏道路地図』です。
実は私、地図を見る(読む)のが大好きです。
近頃はスマートフォンのGPS機能やカーナビの普及で印刷された地図帳を見る機会はかなり減っていると思うのですが、私の「地図愛」はまったく変わりません。

新宿のオフィスで働いていた時のことですが、マラソンのトレーニングの一環としてオフィスから家までの32キロを走って帰ることにチャレンジしました。
同じ会社に勤務していて何度も同じルートを走ったことのある息子が道順を教えてくれたのですが、うわの空で聞いていました。
私にはもっと信頼の置ける強い味方であるトイレの中の『首都圏道路地図』があったからです。
決行することを決意してからは毎日、地図帳の同じページを眺めながら、自分なりに最短の、しかも排気ガスを浴びなくてすむルートを決め、そのコースを颯爽と走っている自分の姿を想像しました。

いよいよ当日、新宿から甲州街道を桜上水まで進み、そこから南下して世田谷の住宅街を一直線に南下し、世田谷通りに抜けるはずでした。
ところが途中で、地図から想像した光景と違う場所を走っている自分に気づきました。
どうやら大きな道路をまたぐ歩道橋を降りた時に別の道に入ってしまったようです。
予定時間を大きくオーバーしてやっとのことで家にたどり着いた私は、早速トイレに置いてある地図を広げて、どこで間違ったのかを確認しました。
「失敗の経験」でしたが、地図を見ながらの振り返りはとても楽しい、充実したひと時でした。

私にとって地図は、3つのワクワク感を与えてくれる優れものです。
まず、まだ行ったことのない場所を地図で見て、実際の光景を想像することができます。
次に、地図を頼って現地に赴き、想像した姿と現実を突き合わせることができます。
そして3番目は、後日地図を開きながら、実際に旅をした時の記憶をたどり、次回に向けての学びを得ることができます。

人生にも私たち一人ひとりを幸せに導いてくれる地図があります。
まだ見つけていなかったら、ぜひ見つけてください。
そして、その地図を使って過去と現在と未来の3つの視点からご自身の人生の出来事を眺めてみることをおすすめします。
きっと「生きがい」への新たな気づきが得られることでしょう。

 

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